小児科ブログ
コーヒーを飲むとウロウロしてしまう
2026/03/05
2年前まで、私はコーヒーを飲めませんでした。
遡ること20数年前、私はいわゆる「再受験生」でした。とりあえず医学部編入試験を10校近く受けるも全敗、11月から一般入試の勉強に切り替えました。ほぼゼロの頭でスタートして、年明けのセンター試験(今の共通テスト)まで2ヵ月強しかないという崖っぷち状態で、毎朝7時~8時半まで勉強、9時~21時まで地区センターで勉強、帰宅後も24~26時頃に力尽きるまで勉強、入浴中は面接のシミュレーションという生活を送っていました。こんな感じで1日15~17時間くらい勉強してたら、センター試験の勉強自体はクリスマスの頃にはほぼ仕上がり、翌春に無事進学できました。めでたしめでたし。
こんな生活での唯一のリフレッシュタイムは食事の時間。昼食は地区センターの隣のコンビニでおにぎりと缶コーヒーを買って食す約5分間。おにぎりはツナマヨ、缶コーヒーはダイドーの購入率が高かったです。土日になると地区センター内で障碍者の方々がカフェを開いていたので、そこでコーヒーを飲んで10分ほどゆっくりしていました。つまり、その頃はコーヒーを飲めていたのです。
ところが、医学部生になってからは、試験前日の追い込みで景気づけにコーヒーを飲んだら全然集中できない、それどころかなぜかじっと座っていられず、いつの間にか部屋の中を歩き回っている、ということが何回も続き、4回生の頃にようやく「コーヒーを飲むとウロウロしてしまう」ことを自覚しました。以来、KALDIのような店でサービスコーヒーをうっかり戴いてしまったら当然ウロウロ、モスバーガーのコーヒーシェイク飲んでもウロウロ、コーヒー飴舐めてもウロウロといった具合で、もう完全にコーヒーNG。
違いがわからない男として生きていこうと腹を括って十余年の私に転機が訪れたのは、2年ほど前のビュッフェにて。今日も明日も特に予定ないし、この後ウロウロしちゃってもいいやというノリでコーヒーゼリーを食べてみたら、全然ウロウロしなかったのです。もしかしてコーヒーいけるのでは? そこから半年ほどかけてコーヒーゼリー→カフェオレベースを少量から恐る恐る徐々に増やして脱感作に成功し、今では豆を挽いて1日2~3杯ほど飲めるようになりました。豆はブラジルのアラビカ種が好きです。
これまでの経過を振り返ると、コーヒーが私にもたらしたのは、カフェインによって誘発されたむずむず脚症候群なのだと思います。再受験勉強でトランス状態下の私には何の問題もなかったカフェインですが、通常運転の私にとっては刺激が強すぎたのでしょう。そして、加齢とともにカフェイン感受性が下がってきたので、コーヒーを飲んでもウロウロしなくなったのです。そういえば、もともとは鼻水ジュルジュルでティッシュを鼻孔に詰めるほど酷かった花粉症も、2年前からはときどき鼻水が出る程度にまで軽症化し、幾分快適になりました。免疫力の低下でしょうか。複雑な心境です。
ちなみに、コーヒーは腎臓によいのでは?という噂が近年囁かれていて、CKD診療ガイドライン2023(※CKD=慢性腎臓病)にも「コーヒー摂取には新規CKDの発症抑制効果があり、摂取量が1日2杯以上でより効果的」という内容が書かれています。バルザックの1日50杯のような無茶な飲み方さえしなければ、嗜む程度のコーヒーは健康寿命を引き上げてくれるのかもしれません。(※妊婦さんはコーヒー要注意ですよ)
遡ること20数年前、私はいわゆる「再受験生」でした。とりあえず医学部編入試験を10校近く受けるも全敗、11月から一般入試の勉強に切り替えました。ほぼゼロの頭でスタートして、年明けのセンター試験(今の共通テスト)まで2ヵ月強しかないという崖っぷち状態で、毎朝7時~8時半まで勉強、9時~21時まで地区センターで勉強、帰宅後も24~26時頃に力尽きるまで勉強、入浴中は面接のシミュレーションという生活を送っていました。こんな感じで1日15~17時間くらい勉強してたら、センター試験の勉強自体はクリスマスの頃にはほぼ仕上がり、翌春に無事進学できました。めでたしめでたし。
こんな生活での唯一のリフレッシュタイムは食事の時間。昼食は地区センターの隣のコンビニでおにぎりと缶コーヒーを買って食す約5分間。おにぎりはツナマヨ、缶コーヒーはダイドーの購入率が高かったです。土日になると地区センター内で障碍者の方々がカフェを開いていたので、そこでコーヒーを飲んで10分ほどゆっくりしていました。つまり、その頃はコーヒーを飲めていたのです。
ところが、医学部生になってからは、試験前日の追い込みで景気づけにコーヒーを飲んだら全然集中できない、それどころかなぜかじっと座っていられず、いつの間にか部屋の中を歩き回っている、ということが何回も続き、4回生の頃にようやく「コーヒーを飲むとウロウロしてしまう」ことを自覚しました。以来、KALDIのような店でサービスコーヒーをうっかり戴いてしまったら当然ウロウロ、モスバーガーのコーヒーシェイク飲んでもウロウロ、コーヒー飴舐めてもウロウロといった具合で、もう完全にコーヒーNG。
違いがわからない男として生きていこうと腹を括って十余年の私に転機が訪れたのは、2年ほど前のビュッフェにて。今日も明日も特に予定ないし、この後ウロウロしちゃってもいいやというノリでコーヒーゼリーを食べてみたら、全然ウロウロしなかったのです。もしかしてコーヒーいけるのでは? そこから半年ほどかけてコーヒーゼリー→カフェオレベースを少量から恐る恐る徐々に増やして脱感作に成功し、今では豆を挽いて1日2~3杯ほど飲めるようになりました。豆はブラジルのアラビカ種が好きです。
これまでの経過を振り返ると、コーヒーが私にもたらしたのは、カフェインによって誘発されたむずむず脚症候群なのだと思います。再受験勉強でトランス状態下の私には何の問題もなかったカフェインですが、通常運転の私にとっては刺激が強すぎたのでしょう。そして、加齢とともにカフェイン感受性が下がってきたので、コーヒーを飲んでもウロウロしなくなったのです。そういえば、もともとは鼻水ジュルジュルでティッシュを鼻孔に詰めるほど酷かった花粉症も、2年前からはときどき鼻水が出る程度にまで軽症化し、幾分快適になりました。免疫力の低下でしょうか。複雑な心境です。
ちなみに、コーヒーは腎臓によいのでは?という噂が近年囁かれていて、CKD診療ガイドライン2023(※CKD=慢性腎臓病)にも「コーヒー摂取には新規CKDの発症抑制効果があり、摂取量が1日2杯以上でより効果的」という内容が書かれています。バルザックの1日50杯のような無茶な飲み方さえしなければ、嗜む程度のコーヒーは健康寿命を引き上げてくれるのかもしれません。(※妊婦さんはコーヒー要注意ですよ)
小児科学講座 北形綾一




