小児科ブログ
引っ越ししたら子どもが「バブちゃん」になった
2026/10/21
引っ越しから1週間、3歳の子どもが文字通り「バブバブ」としか喋らなくなりました。
こんにちは古澤 由梨です。子どもの身長、思春期、糖尿病など、ホルモンに関わる診療をする「内分泌」というグループに所属しています。医師9年目、2026年度から大学病院で勤務しています。日本語での意思疎通がスムーズになってきた3歳の子どもがおり、家では幼児の子育てに奮闘中。前年度からの勤務地(中東遠総合医療センター)変更のため子どもを連れて引っ越しを経験しました。
引っ越しは大人にとってもやることがたくさん、子どもにとっても大きな環境の変化。どうなることやら・・・とあれこれ想像して心配していました。それでも最初の1週間は拍子抜けするほどいつも通り。保育園も転園しましたが、登園渋りもありません。機嫌も悪くない、ごはんも食べるし、ちゃんと寝る。「あれ?意外とぜんぜん大丈夫だな。順調かも!」と余裕をかましていました。
1週間経ったある日、保育園から自宅に戻って晩ごはんの時間、「バブバブ〜」が始まりました。ちなみに、子どもが日本語を話さなくなったのはこれが初めてではありません。以前にも「ピカピカ〜!ピッカッチュウ!」しか話さなくなったときがありました。ポケモンにハマったとき。ピカチュウ語は何かと不便だったのか、1−2日ですぐに日本語に戻りました。
今回の「バブバブ」は以前のピカチュウ語とはなんだか様子が違います。それまで自分で使っていたスプーンも持たなくなりました。昨日まで自分で食べてましたよね?それまで自分で履いていたズボンも履かなくなりました。昨日まで自分で履いていましたよね?さらに朝の登園を嫌がるようにもなり、朝の時間は一気に慌ただしくなりました。最初の1週間はあんなに順調だったのになんだったのか・・・。
子どもがバブちゃんになってから数日後、子どもから「そんなに◯◯ちゃんに我慢させないでよ。」と言われました。いつもと同じように見えた最初の1週間。あっ・・・、我慢してたの?頑張ってたの?なんだか切なくいじらしく申し訳ない気持ちです。「我慢させてごめんね。」とお返事して、そこからだんだんと「バブちゃん」の卒業に向かっています。
振り返ってみると最初の1週間は本当に大丈夫だったのでしょうか。平気に見えた我が子も慣れない環境の中で戸惑っていたのかもしれません。あるいは、1週間くらいたってようやく状況を理解して甘えたい気持ちが強くなったのかもしれません。もしかしたら、他にもいろいろな要因が重なっていたのかもしれません。しかしながら、引っ越しという大きな環境変化の中でいつもと変わらずに見えたことに安心しきっていました・・・。
引っ越し後の子どもの変化には、慣れない環境の中にいる親もさらに戸惑います。今までできていたことをやらない子どもをみて、つい「もうできるのに」と言いたくなります。未就学児では食事拒否や接触欲求の増加、分離不安などが多く、学童期の子どもでは睡眠や集中力の変化や、腹痛や頭痛などの身体症状が多いとされます。こうした環境変化への反応やその現れ方は子どもによっても時期によってもさまざまです。変化がすぐにみられないからといって、必ずしもなんの戸惑いもないとは限りません。そのときどきの様子や気持ちにも目を向けたいと思いました。焦って元の状態に戻そうとするのではなく、かといって見過ごすのでもなく、子どもの様子を見ながら子どもに寄り添えたらよかったな、というのが今回の私の反省です。
引っ越しは慣れた場所を離れる戸惑いや寂しさがありますが、新しい公園や新しい友だちなど新しい楽しみを見つけるチャンスでもあります。今もたまに「バブバブ」と甘えてくる我が子。育児には慣れないことや思いがけないことがたくさんあります。自分自身にも余裕がないので、いつも落ち着いて対応できるわけではありません。それでも子どもが頑張っているときには、甘えられる余地を残しながら一緒に新しい楽しみを見つけていけたらと思います。
こんにちは古澤 由梨です。子どもの身長、思春期、糖尿病など、ホルモンに関わる診療をする「内分泌」というグループに所属しています。医師9年目、2026年度から大学病院で勤務しています。日本語での意思疎通がスムーズになってきた3歳の子どもがおり、家では幼児の子育てに奮闘中。前年度からの勤務地(中東遠総合医療センター)変更のため子どもを連れて引っ越しを経験しました。
引っ越しは大人にとってもやることがたくさん、子どもにとっても大きな環境の変化。どうなることやら・・・とあれこれ想像して心配していました。それでも最初の1週間は拍子抜けするほどいつも通り。保育園も転園しましたが、登園渋りもありません。機嫌も悪くない、ごはんも食べるし、ちゃんと寝る。「あれ?意外とぜんぜん大丈夫だな。順調かも!」と余裕をかましていました。
1週間経ったある日、保育園から自宅に戻って晩ごはんの時間、「バブバブ〜」が始まりました。ちなみに、子どもが日本語を話さなくなったのはこれが初めてではありません。以前にも「ピカピカ〜!ピッカッチュウ!」しか話さなくなったときがありました。ポケモンにハマったとき。ピカチュウ語は何かと不便だったのか、1−2日ですぐに日本語に戻りました。
今回の「バブバブ」は以前のピカチュウ語とはなんだか様子が違います。それまで自分で使っていたスプーンも持たなくなりました。昨日まで自分で食べてましたよね?それまで自分で履いていたズボンも履かなくなりました。昨日まで自分で履いていましたよね?さらに朝の登園を嫌がるようにもなり、朝の時間は一気に慌ただしくなりました。最初の1週間はあんなに順調だったのになんだったのか・・・。
子どもがバブちゃんになってから数日後、子どもから「そんなに◯◯ちゃんに我慢させないでよ。」と言われました。いつもと同じように見えた最初の1週間。あっ・・・、我慢してたの?頑張ってたの?なんだか切なくいじらしく申し訳ない気持ちです。「我慢させてごめんね。」とお返事して、そこからだんだんと「バブちゃん」の卒業に向かっています。
振り返ってみると最初の1週間は本当に大丈夫だったのでしょうか。平気に見えた我が子も慣れない環境の中で戸惑っていたのかもしれません。あるいは、1週間くらいたってようやく状況を理解して甘えたい気持ちが強くなったのかもしれません。もしかしたら、他にもいろいろな要因が重なっていたのかもしれません。しかしながら、引っ越しという大きな環境変化の中でいつもと変わらずに見えたことに安心しきっていました・・・。
引っ越し後の子どもの変化には、慣れない環境の中にいる親もさらに戸惑います。今までできていたことをやらない子どもをみて、つい「もうできるのに」と言いたくなります。未就学児では食事拒否や接触欲求の増加、分離不安などが多く、学童期の子どもでは睡眠や集中力の変化や、腹痛や頭痛などの身体症状が多いとされます。こうした環境変化への反応やその現れ方は子どもによっても時期によってもさまざまです。変化がすぐにみられないからといって、必ずしもなんの戸惑いもないとは限りません。そのときどきの様子や気持ちにも目を向けたいと思いました。焦って元の状態に戻そうとするのではなく、かといって見過ごすのでもなく、子どもの様子を見ながら子どもに寄り添えたらよかったな、というのが今回の私の反省です。
引っ越しは慣れた場所を離れる戸惑いや寂しさがありますが、新しい公園や新しい友だちなど新しい楽しみを見つけるチャンスでもあります。今もたまに「バブバブ」と甘えてくる我が子。育児には慣れないことや思いがけないことがたくさんあります。自分自身にも余裕がないので、いつも落ち着いて対応できるわけではありません。それでも子どもが頑張っているときには、甘えられる余地を残しながら一緒に新しい楽しみを見つけていけたらと思います。
古澤 由梨




